こんにちは、ショイスです。
日本の東証1部上場会社で7年間の営業経験をした後に、30歳の時にセブ島のIT企業へWEBマーケターとして転職しました。
■簡単な経歴
・LINE株式会社に転職(代理店営業/営業企画/営業メンバー統括:3年)
・Kredo IT ABROADに転職(マーケティング:10ヶ月)
さて、先日このようなツイートをしました。
営業を数年経験したあとは、マーケティングを学ぶといいと思う。
理由はモノやサービスを売る仕組みや流れが学べて、全体を俯瞰してビジネスを見れるようになるから。サッカーに例えると、FWを経験したあとにMFをやってみる感じ。
どこにどうやってパスを出せばゴールに繋がるか分かるようになる☺️— ショイス @営業×マーケティング×英語 (@shoyce1025) November 18, 2020
本記事では、営業からマーケターに転職(転身)することがおすすめな理由、マーケターに転身する方法について解説したいと思います。
この記事は、こんな悩みを抱えている方におすすめです
・マーケティング職に転職(異動)したいけど自分に自信がない
・営業スキル以外で他のスキルを身に付けたいと思っている
・将来起業を考えている
こういった方は、意外と多いんじゃないかなと思っています。
実は僕も上記全てに当てはまっていました。
この記事を書いている僕も、30歳を目前にしてこのまま営業だけやっていて良いのかと悩んでいる日々を過ごしていました。
現在はWEBマーケターとして転職に成功し、日々成長実感を得られているとともに、控えめに言ってもめちゃくちゃビジネスが面白く感じられるようになりました。
それでは順番に解説していきます。
この記事のもくじ
30歳で営業からマーケターに転職(転身)できる?
結論、できます。
マーケティングの実務経験がなくてもOkですし、ぶっちゃけ年齢も関係ないというのが僕の意見です。(多分40歳でもいけると思います)
むしろ自身が得た営業経験やスキルを活かすのに、マーケティングはベストな職種と言えます。
理由を解説する前に、まずはマーケティングとはなんぞや?というところから整理して見ておきましょう。
マーケティングとは
マーケティングとは、“『売れる仕組み』を作る活動“です。
営業との違いを加味して言うと、
マーケティング:モノやサービスが「売れる仕組みを作る」こと
となります。
ん?売れる仕組み?って思う方もいるかもしれません。
例を挙げていうと、広告出稿や自社HP、SNS運用、セミナーなどを通して、売上を作るための導線を作るイメージです。
自社の商品がどんなに良いサービスであっても、HPがない、会社を紹介するパンフレットがない、SNSもやっていない、だと今の時代商品は売れないですよね。
そこの売上を作るための導線作りを担当するのが、マーケティングって訳です。
サッカーに例えると、営業がFWで、マーケティングがMFって感じです。
MF(マーケティング):ゴール(売上数字)を取るためにパス(広告出稿)やドリブル(HP・SNS運用)で試合をつくることが仕事
みたいな感じです。
※サッカーにあまり詳しくない人はごめんなさい😂
詳細は記事後半で詳しく説明しますね。
ちなみに余談ですが、
”マーケティング”という言葉には一般的に明確な定義がなく、国や経営学者によって様々な定義付けがされています。
※気になる方は、「マーケティング 定義」でググってみてください。
営業経験がマーケティングへの転職・転身に活かせる理由
営業からマーケティングへ転職(転身)することがいい理由は、
- 営業現場を知っているから
- マーケターになっても営業の立場や気持ちが分かるから
この2点です。
過去の営業成績や売上の良し悪しはそこまで重要ではありません。
※ただ目安として2〜3年くらいの営業経験は必要だと思います。
営業現場を知っていることの重要性
営業現場を知っているマーケターは強いです。
理由は、顧客のことを想像しながらマーケティング施策を考えられるからです。
「この施策を打ったら顧客に刺さりそうだな」「この施策をやっても顧客からこう言われるだろうな」という感覚が、現場経験を通して営業マンには身についてるので、その施策が顧客にどう捉えられるかということを想像しながらマーケティング施策を検討することができます。
世の中には営業経験がないマーケターは意外と多くいます。
方針は分かるけどちょっと顧客のニーズとズレてる。
だからやむなく営業がその施策を顧客に届けてもどうも刺さらない。
ということがよくありました。
もちろん営業経験の有無を問わず、顧客のニーズや課題を意識しながらマーケティング施策を打っていくことは重要ですが、そこに営業経験があるとないとでは大きく違ってきます。
営業経験があることは大きなメリットになります。
たとえ転職して商材やサービスが変わった上でマーケティングをすることになったとしても、営業経験のある方は顧客のことを意識しながらマーケティングできると思います。
恐らくこの記事を読んでいただいている多くの方は、クライアントや代理店の営業担当として、最前線で活躍されている方が多いかと思いますので、そんな営業現場を知っている営業マンの方は、もう既に優秀なマーケターになる素質を持っているといえると思います。
マーケターになっても営業の立場や気持ちがわかる必要性
営業の立場や気持ちが分かるマーケターも強いです。
理由は、営業とマーケティングの連携はどの会社でも必須だからです。
具体的に連携する場面でいうと、新たなマーケティング施策を検討する際に、顧客の課題やニーズ、または市場調査などを行うのですが、その際に現場を一番知ってる営業マンにヒアリングを行ったり、MTGをすることが多いです。
また、広告を出稿して集めてきたリードや見込み客を営業マンにトスアップしたりすることも連携の一種になります。
ただ、まれによくある話しとして、「営業vsマーケティング」という社内的な対立構図になってしまうことがあります。
例えば、マーケティングサイドでは、
と不満を持っている一方で、営業サイドでは、
などと意見が食い違い、うまくコミュニケーションが取れていないケースです。
そういった中でも、営業マンの立場や気持ちがわかるマーケターだと、どういったマーケティング施策を打つと営業が売りやすいか、どういった質のリード(見込み客)を広告で獲得すれば営業が動きやすいかということが、よりリアルにイメージしながら施策を考えることができます。
営業の立場や気持ちが分かり、多角的な視点を持つことができるという点は、マーケターにとって非常に大きな武器になります。
営業からマーケティングに転職(転身)するメリット
次にメリット3点です。
- ビジネスの全体像が学べる
- 人材価値が上がる
- 副業がしやすい(手に職がつけやすくなる)
一つずつ解説していきます。
ビジネスの全体像が学べる
冒頭でも記載しましたが、営業はモノやサービスを「顧客に売る」ことである一方で、マーケティングはモノやサービスが「売れる仕組みを作る」ことです。
営業は目の前の商品を売ることに100%コミットすることで、マーケティングはその商品を売るために、市場や競合企業やトレンドを分析し、サービスの改善や価格調整、流通経路や販促活動の変更を繰り返して、売れる仕組みを作っていきます。
よって、上記2つができれば、ビジネスの全体像を学んだも同然です。
理由はシンプルで、
です。
世の中の多くの経営者は、営業とマーケティング両方できる人がほとんどです。
理由は、会社を経営する上では、モノを売る仕組みが作れて、売り方が分からないといけないからです。
将来的に起業を考えている人は、営業以外にもマーケティングを学んでおくことをおすすめします。
人材価値が上がる
営業×マーケティングができると、人材価値が上がります。
そして人材価値が上がると、仕事の幅が広がります。同僚から信頼も得られます。給料も上げられます。自分に自信もつきます。将来の不安も無くなります。
正直、マーケティングを学んで悪いことは一つもないです。
世の中一般的にも、2つ以上の立場やロールを経験してる人、もしくは理解ができる人は社外的にも社内的にも強いですよね。
例えば営業×エンジニアとかでも良いですが、営業経験を一番活かせるのがマーケティング職だからこそ、営業からマーケティングへの転職(転身)を通して人材価値を上げることをおすすめします。
副業がしやすい(手に職がつけやすくなる)
自分はWEBマーケターとして働き始めた8ヶ月後に、このブログを始めました。
将来的にはブログである程度収益化(副収入)できれば良いなと思い、本ブログを運営しています。
じゃあどうしてブログを始めようと思ったかというと、本業の仕事で、ブログ記事を書いていたからです。
営業マンが営業の副業をすることはなかなか難しいですが、マーケティングはその逆です。
例えば、SEOコンサルタント、WEBデザイナー、WEBライター、副業ブロガー、WEB広告運用代行、SNSコンサルタントといった、マーケティング職から派生する副業は世の中に山ほどあります。
マーケターの道に飛び込み、手に職をつけて副業を狙うのもありかもしれません。
どんな人が向いているか
下記の4〜5つくらいに当てはまる人は、マーケティングへの転職(転身)にチャレンジしてみることをおすすめします。
・仕事の幅を広げたい人
・将来副業や手に職をつけたいと思ってる人
・売れる仕組み(ビジネスの全体像)を学びたい人
・商品を売るための戦略を考えるのが好きな人
・ユーザー心理を追及することが好きな人(「なぜ」を追求できる人)
・コミュニケーションが得意な人(社内外と連携を取ることが好きな人)
・数字で説明することが好きな人
・ロジカルに考えることが好きな人
次の章でマーケティングで行う具体的な業務を説明します。
自分がその業務をやっていることがイメージできるか、想像しながら読み進めていただければと思います。
具体的にマーケティングってどんな仕事するの?
自分が営業マンだった時、マーケティング職に対してこんなイメージを持っていました。
いまWEBマーケターになってから言えますが、たしかに営業より精神的に楽です。
そして、営業よりおもしろいです。本音です。(もちろん営業も好きなのですが)
では、具体的にマーケティングとしてどんなことをやってるのか、具体的な8つの例を挙げていきたいと思います。
新サービスや商品の企画
新規でサービスを作る時は市場分析を行うことが必要になるので、マーケティングのメンバーが主体となって、営業や関係部署と連携しながら企画を進めていくことが多いです。(大手企業などは新規事業開発チームがある場合が多い)
LP作成
新しくサービスを作って広告を出稿するときには、LP(ランディングページ)を作ることが多いです。
競合企業のLP調査や市場分析をしっかりして、セールスライティングやLP制作のテクニックを使いながら、LPを作ります。
デザインを担当するデザイナーと、ページを実装するコーディングを行うコーダーと一緒に案件を進めます。
広告・アフィリエイト運用
FB広告やGoogle広告、LINE広告、Twitter広告などのWEB広告が最近では主流です。
自社サービスの年齢層やターゲットによって、広告プラットフォームを使い分けて広告を出し分けることが多いです。
アフィリエイトサービスでは、世の中のブロガーが書いている記事に対して、自社のリンクを貼ってもらって問合せ流入を狙います。
オウンドメディア・HP運営
自社で持っているHPやブログ記事の運営です。
Googleで自社のサイトや記事を検索上位に持ってきて、問合せを増やせるよう、SEOテクニックを使って記事の執筆やリライトを行います。
SNS運用
自社サービスのファン層を獲得するため、Instagram、Twitter、Facebook、LINEなどのSNS運用を行います。
フォロワーを増やし自社の認知度を上げるために、様々な施策をSNS上で打ちます。会社のブランディングにも繋がります。
セミナー・イベント運営
営業と連携しながら、自社で開催するセミナーやイベントを企画します。
会社のブランディングにもあたるため、マーケティングチームが担当することが多いです。
最近ではコロナの影響で、WEBセミナー(ウェビナー)型の開催がトレンドです。
※ウェビナー開催の手順に興味ある方は、下記リンクをどうぞ。
【完全ガイド】ウェビナー運営マニュアル【企画から分析まで実例で全て公開】
サービスカタログやパンフレット作成
デザイナーと協力しながら、ユーザーに届けるための会社紹介のパンフレットやカタログを作成します。
数値分析
無料で使えるGoogleアナリティクスでHPへの流入経路分析や流入数の数値分析を行います。
近年ではMAツール(マーケティングオートメーションツール)を使い、各種問合せ数やHP流入数、メールの開封率などの数値を一元してデータ管理するトレンドになっています。
マーケターになるために、いま何をすればいいか
この記事を読んでいただいている多くの方は、まだマーケティング職についていないかと思いますが、今日からマーケティングに転職(転身)する準備を始めることができます。
主に下記4つです。
- 有名なマーケターをSNSでフォローする
- マーケティング本または専門メディアを購読する
- ネットマーケティング検定を受ける
- 自分でメディアを持ってみる
順番に解説していきます。
有名なマーケターをSNSでフォローする
一概に有名なマーケターといっても、SEO系に強いマーケターだったり、SNS系に強いマーケターだったり様々なので、自分がおもしろいと思ったマーケターをフォローすることをおすすめします。
個人的には、マナブさん(@manabubannai)がおすすめです。
是非Twitterでフォローしてみてください。
元々は独学でプログラミングを勉強してエンジニアになった方ですが、現在はブログからYouTube、Twitter、Instagramまで幅広く取り組んでおり、WEBマーケティングにも精通されている方です。
マーケティング本または専門メディアを購読する
世の中には本当にたくさんのマーケティング本が溢れています。
まだマーケティングの知識がない人は、「マーケティング 初心者 本」とかでググって、面白そうな本を探すことをおすすめします。
ただし、
理由は、マーケティングは変化が早いからです。
例えば、2010年に発行されたすごくいいマーケティングの本を買っても、その当時の本にはSNSマーケティングについての記載などありません。
タイトルや内容を吟味して、できるだけ発行年が新しいものを購入しましょう。
専門メディアでいうと、マーケジンがおすすめです。
翔泳社が運営するマーケター向けの専門メディアで、デジタルマーケティングに関する情報を毎日提供されています。Twitterアカウントもあります。
ネットマーケティング検定を受ける
サーティファイという会社が提供するネットマーケティング検定というものがあります。
マーケティング職じゃない方でも、専門の参考書と問題集を買って勉強すれば、わりと簡単に取れる資格です。
なにかわかりやすい目標があると学びやすいと思うので、基礎を抑えるという意味でも、まずはこの資格取得を目指して、こちらを勉強してみるのもいいかもしれません。
自分でメディアを持ってみる
TwitterやInstagramなどのSNSは無料でアカウントを取得できますし、「1ヶ月でフォロワーを◯◯人増やす」といった数値目標を立てて運用してみることもおすすめです。
SNSを本気で運用することは立派なSNSマーケティングです。
また今では低コストでブログを始めることもできます。
実際に自分が始めたこのブログも、初期費用約3万円、毎月のコスト約1000円で運用できています。
時間とお金に余裕がある人はまずは自分で運用しながらマーケティングを学んでいくのもいいのではないでしょうか。
マーケティング職への転職(転身)方法
大きく、3つの方法があります。
※ちなみに自分は今の会社をたまたま見つけて直接応募して内定をもらってジョインしました(レアケースです)
- 社内異動
- 転職サイトに登録
- 紹介(リファラル)
社内異動
今の会社にマーケティングの部署があるのであれば、部署移動が一番実現しやすいと思います。
その部署に知り合いがいれば、異動できるように根回ししたり、マーケティングを勉強していることをアピールしましょう。
転職エージェントやサイトに登録
一番メジャーな転職の仕方が、リクルートエージェントやdodaなどの転職エージェントやサイトに登録することです。
最近ではLinkedin経由での転職などもはやってますね。
マーケティング職は、未経験求人もたくさん出てきますので安心してください。(どの職種もそうですが、経験者はもちろん優遇されます)
転職エージェントを使うときも、マーケティングを勉強していることをアピールすることも忘れないようにしましょう。
紹介(リファラル)
友人や知り合い経由で、マーケティング求人が募集してないか聞いてみるのも一つの手です。
マーケターとしての経験がなくても、その友人からの紹介であれば、ポテンシャルや人柄、営業実績などを買われてポテンシャル採用や転職ができる可能性があるかもしれません。
まとめ
少し長くなりましたが、今回は以上です。
30歳で営業からマーケターに転職した自分としては、
でした。
理由は、毎日が楽しいからです。
仕事の幅も明らかに広がったと感じていますし、営業だけをやっていた過去の自分と比較しても、圧倒的に自信がつきました。
個人的には、営業のできるマーケターが世の中にもっと増えてほしいと思っています。
もちろん営業もいい職種ですが、営業出身だからこそいいマーケターに慣れる素質があるのではないかと思っています。
ありがとうございました。