こんにちは。ショイスです。
・社外向けのウェビナーを開催したいけど準備の仕方がわからない
・会社でウェビナーを急遽企画することになった
・ウェビナーを開催するまでの手順や流れが知りたい
こんな悩みを解決できる、ウェビナー運営のマニュアルを完全ガイド化しました。
この記事を読むと、
この記事を書いている自分は、BtoC向けのオンラインスクールを提供している会社で、合計15回ほどのウェビナー運営の実務を担当しました。
1回のウェビナー開催で約100万円の売上を作っていた実績をもとに、「企画」→「準備」→「当日運営」→「分析/改善」の一連の4つの流れについて、実例をもとに解説したいと思います。
ウェビナーを運営する前に知っておきたいメリットやデメリットについては、下記の記事をご覧ください。
>> ウェビナー開催のメリットとデメリット【計15回1400名の開催実績あり】
それではいってみましょう。
この記事のもくじ
企画
まず初めにウェビナーの概要やテーマ、目的などを企画します。
ここが根幹になるので、ガシッとしっかり決めることをおすすめします。
具体的に決める項目については下記です。
- 開催日時
- 配信場所
- 登壇者
- 開催の目的
- テーマ(タイトル)
- 全体の構成
- ユーザーのゴール
- KPI
- 集客チャネル
- ターゲット層(ペルソナ)
- ウェビナー参加特典
- 配信ツール
上記を細かく説明するために、下記にオンライン英会話スクールを運営している企業が、ウェビナーを開催する場合の例を載せています。
※あくまで一例です。他業種にも応用可能ですよ。
図のようにピンクの箇所をしっかりと企画段階で決めることが重要です。
ではそれぞれ、順番に深掘りしてみていきましょう。
1、開催日時
結論として、まず曜日は”火曜日 / 水曜日 / 木曜日”のいずれかで開催がいいです。
理由はシンプルで、ビジネスパーソンが月曜の週始めと金曜の週終わりは忙しくなるからです。
次に開催の時間帯に関しては、ターゲットとなる参加者の働き方や勤務時間帯に合わせて設定するようにしましょう。
おすすめは、下記です。
業務の一貫として視聴されるため、10:00〜18:00の勤務時間帯に開催
勤務時間帯には視聴されなたいめ、終業後の18:00以降に開催
続いて、ウェビナー開催に向けた告知期間は、2週間〜3週間前が理想です。
こちらも理由はシンプルで、告知期間が長すぎても短すぎても人が集まらないからです。
※大手企業などが主催する、大規模なウェビナー等は1ヶ月前以上から告知するケースもあります。
例えば2ヶ月後のセミナーの告知をしても、相当関心があるウェビナーでない限り、ユーザーの心理的には「後で予約しよう」とか「先の予定だし分からないから後でいいや」ってなっちゃいますよね。
統計として、ウェビナー等のオンラインイベントの場合は開催日直前に申込みが偏る傾向があるのですが、だからといって告知期間が1週間前など、極端に短すぎても既に予定が埋まってしまっている可能性もありますので、2週間〜3週間前の告知を意識するようにしましょう。
2、配信場所
配信場所はオフィスでも自宅でもOkなのですが、「ノイズや騒音がない場所」「インターネットの通信環境がいい場所」を選ぶようにすることは必須です。
音声や動画が途切れてしまうことや、配信時にノイズや周囲の騒音があること、音声が聞こえずらかったりすることは、参加者にストレスを与えてしまいます。
それがウェビナーの途中離脱に繋がってしまう可能性もあるので、十分に注意を払うことが必要です。
3、登壇者
登壇者を選ぶコツは、権威性のある方に登壇してもらうことです。
必ずしも必須ではないですが、権威性のある方が登壇すると、参加者の関心も申込率も上げやすくなります。
例えば例で挙げた通り、TOEICスコアを950点保有している英会話スクール運営責任者が、「3ヶ月でTOEIC800点が取れる勉強の仕方」を説明すると説得力がでますよね。
仮にもしその権威性が示せない場合は、会社のCEOや事業部長、マネージャーといった役職者が登壇することが望ましいです。
4、開催の目的
事前にウェビナー開催の最終的なゴール(目標)を決めましょう。
新規顧客獲得なのか、既存顧客のエンゲージメントを上げるのか、顧客と潜在顧客の育成(リードナーチャリング)なのか。
会社のフェーズや事業によって異なると思いますが、具体的な数値(目標値)まで決められると、その目標値から逆算してウェビナーのテーマや構成、時間配分等を決めやすくなります。
5、テーマ(タイトル)
テーマはめちゃくちゃ重要です。
申込率を上げるという意味では、企画の中でも一番重要です。
理由は、ほとんどのユーザーはテーマを見てウェビナーに参加するかしないかの判断をするからです。
正直コンテンツや中身は二の次と言ってもいいくらいです。申込率はテーマでほぼ決まるくらいの気持ちで検討をしましょう。
またタイトルを設定する際は、見込客が知りたいことや、わかりやすく興味が持てるテーマをつけることが重要です。
いいテーマを作るポイントは、下記3つを意識してテーマに盛り込むことです。
- ユーザーニーズのあるテーマ (ユーザーが求めている内容か)
- トレンド (時代のトレンドに合っているか)
- 具体性 (具体的なテーマでユーザーの関心を高められているか)
例で挙げた通り、「3ヶ月でTOEIC800点が取れる勉強の仕方とは? 〜自宅でできる1日2時間の英会話学習〜」と言うテーマでは、
・「現在コロナ渦で英語をオンラインで自宅学習するユーザーが増えている」というニーズやトレンド
に対して、
・「3ヶ月」で「TOEIC800点」や「1日2時間」といった具体性
を入れることで、ユーザーの関心を高めています。
例えば極端な例として、
・「TOEICのスコアを上げる勉強の仕方とは? 〜自宅でできる英会話学習〜」ってテーマだとどうでしょう。
へぇ〜、なんかYouTubeとか本でも勉強できそうだな〜くらいで終わっちゃいますよね。
再度繰り返しますが、テーマ設定は非常に重要です。
社内でテーマとなる候補をできるだけ多く挙げて、上記を意識しながら入念に決めていきましょう。
6、ユーザーのゴール
「参加者がこのウェビナーに参加した後に何を得られるか」というゴールをしっかりと決めておくことが重要です。
上記で決めたテーマやタイトルとほとんど同義になることが多いですが、参加者がウェビナーを通して何を得られるかを明確にしておきましょう。
理由は、ウェビナーの全体の構成や資料作成を行っている際に、開催の目的(顧客のコンバージョン)に目が行きすぎてしまってユーザーメリットを意識できていない内容になってしまう可能性があるからです。
あくまでユーザーがウェビナーに参加するメリットは、「自分のためになる」「何かを得られる」といった心理から参加してきてくれています。
ウェビナー開催の目的が「新規顧客の獲得」だとしても、ユーザーメリット(参加者が何を得られるか)をしっかりと意識して全体の企画を行うようにしましょう。
7、全体の構成
企画段階で決める全体の構成は一旦ザクッとでOkですが、ウェビナーを「何部構成にするのか」と、「時間配分」だけは事前に決めておきましょう。
理由は、全体の進め方の流れと投影資料のボリュームをイメージするためです。
また参加者にウェビナーを通してどんな内容の話しが聞けるのかを把握してもらうためにも、内容を明示してあげることは重要です。
8、KPI
仮に新規顧客の申込みをゴールとして置く場合は、「申込数」「参加率」「アンケート回収率」「商談転換数」「商談に対する成約率」をKPIで設定しましょう。
初めてウェビナーを開催する方は、画像にあった数値を参考にすることをオススメします。(自分が過去15回ウェビナーの開催を行った際の実数値から逆算したKPIのため。詳しくは最後の「分析/改善」のパートでも説明します)
またウェビナーは物理的な収容人数の制限はないですが、社内リソースや使える広告予算を踏まえて集客人数を設定しましょう。
例えばウェビナー終了後に顧客対応ができる人員が1人しかいないのに、300名規模のウェビナー開催とかは難しいですよね。
広告を出して参加者を集める場合は、1回のウェビナー開催で使える予算が5万円だとしたら、「予算5万円÷目標CPA1000円=目標集客人数50人」のように、逆算して考えることが重要です。
9、集客チャネル
わかりやすくいうと、「既にメールアドレス等を保有している顧客リストから集客するか」、もしくは「広告を出して新規で集客するか」、もしくはその両方か、の3つに分かれます。
セミナーの目的や内容、予算に応じて決めていきましょう。
詳細は後程の「準備編」で解説したいと思います。
10、ターゲット層(ペルソナ)
ターゲット層は極力細かく設定することがベターです。
理由は、ターゲットを絞ることによって、どんな人に向けたウェビナーなのかがより明確になるからです。
広告を回して集客する場合は、ここで設定したペルソナを元にターゲットを絞って配信することにも使えますし、ターゲット層となるユーザーが求めるテーマや投影資料になっているか、ということを確認する際にも使えます。
11、ウェビナー参加特典
申込率と参加率を上げるための施策として、何かしらのウェビナー参加特典があるとベターです。
もちろんタイトルやコンテンツが良ければ集客率は上がりますが、さらにセミナー参加者限定の特典や割引を提供して、参加するメリットを打ち出すイメージです。
ウェビナーは、対面型のセミナーに比べると申込みや参加のハードルが低い分、欠席率も高まってしまうことが多いため、参加特典をつけて対策をしましょう。
12、配信ツール
Zoom、コクリポ、Google Meet、Youtube Live等、録画やアーカイブ機能のある様々なウェビナーツールが世の中にはありますので、自社に合うツールを選定しましょう。
参考となるウェビナーツールのまとめ記事を貼っておきます。
>> 【2020年版】おすすめのウェビナーツール13選を徹底比較!
ちなみに自分が過去15回ウェビナー開催した際は、Zoomを使っていました。
有料のZoomアカウント:1,600円/月で、ウェビナーの最大入室人数は100名です。
音声もクリアで画面共有機能もあり、レコーディングやQ&A機能、チャット機能もあり、ウェビナー中に参加者にアンケートが取れる投票機能もあるのでおすすめですよ。
準備
さて企画がガシッと固まったあとは、次は準備です。
ここで行う準備は主に「集客」「資料作成」「活用ツールの設定」「リハーサル」の4点です。
資料作成:本番で使用する資料を作成
活用ツールの設定:Zoomの背景、アンケートフォーム、投票機能の設定等
リハーサル:本番前のリハーサル
ではそれぞれ、深掘りしてみていきましょう。
1、集客
集客に関して準備する具体的な手順は下記の1〜3になります。
手順1から順番に解説していきます。
手順1:ウェビナー申込み用フォーム(LP)
ウェビナー申込ページは、自社のHPやオウンドメディア等でイベントページを作成するのが一般的ですが、PeatixやSELECTTYPEといった外部サイトを使って予約フォームを作ることもできます。
作ったLPや申込みフォームは、必ずHPに掲載をするようにしましょう。
またここで作成する申込みフォームは、広告の飛び先や配信するメール、SNSからの遷移先になります。
いわゆる参加者が最終的にウェビナーに参加するかしないかを判断するコンバージョンページになりますので、しっかりと企画時点で決めた内容を盛り込んで分かりやすく作ることが重要です。
また、ウェビナーを申込んだ後に表示されるサンクスページの作成も忘れないようにしましょう。
手順2:自動返信メール設定(※リマインドメール配信設定)
参加者がウェビナーを申込んだ後に、申込完了のお知らせをする自動返信メールの設定が必要です。(予約完了メールのようなイメージですね)
これがないと、参加者は正常に予約できたかが分からないので、しっかりと設定をしましょう。
また自社で自動配信メールの設定ができる場合は、リマインドメールの自動配信設定も同時に行っておきましょう。
ウェビナーでは、ユーザーが気軽に申し込んでいることが多く、参加率も通常の対面型のセミナーと比べると下がる傾向にあります。
よって、リマインドメールの配信タイミングとしては、下記のように3回程設定し、参加者へのリマインドとモチベーションを下げないような仕組みを作れるといいでしょう。
・開催日前日
・開催1時間前
サンプルとして配信メールのイメージを添付します。
手順3:広告配信、メール配信、SNS告知
次は、ユーザーへの告知です。
主に「広告配信」「メール配信」「SNS告知」の3種類で集客をしていくのが理想です。
それぞれのチャネルで意識しておきたいポイントを記載します。
・新規顧客を集めてウェビナー経由で売上を作りたい時に使う
・FB広告がおすすめ(理由はセグメントが細かく切れて、インスタグラムにも掲載できるため)
・ウェビナーの場合は、アイキャッチ(クリエイティブとウェビナータイトル)がより一層CTRに影響しやすい
・クリエイティブを作成する場合は、デザインツールのCanvaがオススメ(初心者でも綺麗なクリエイティブが作れて、テンプレートも多数あり)
>> グラフィックデザインを無料で簡単作成 Canva
・既存リードに告知するときに使う
・HTMLメールで画像や動画を入れるなど、訴求力の高い配信文面がおすすめ
・既存のフォロワー向けに告知するときに使う
・SNSで拡散されることは有効な流入手段になるので(特に拡散力の強いTwitter)、積極的に活用する
以上が集客のパートになります。
2、資料作成
資料を作成する際は、まず全体のアウトラインから先に固めていきましょう。
各ページで何を伝えたいのかをザクッと先に決めてから細かく資料を作り込んでいくとサクサクと進めやすいです。
資料作成で注意するポイントとしては、下記の3点になります。
・図やグラフを多く活用する
・穴埋め問題やクイズ形式のようなページを入れる
文字を大きくする理由
スマホやタブレットなどの小さいディスプレイで閲覧する参加者も一定数いることを考慮し、文字はできるだけ大きくかつ少なめにしましょう。
図やグラフを多く活用する理由
データや数値に基づいてプレゼンテーションを行うと、聞き手側も分かりやすく、内容も頭にスッと入ってきます。
細かい説明や文字で表すのではなく、グラフや表を用いて数字で語ることを意識することが大切です。
穴埋め問題やクイズ形式のページを入れる理由
話しの途中に参加者が飽きないような施策が必要です。
資料の途中に穴埋め問題を入れて参加者に問いかけるなどして、ユーザーの関心を高められるようなコンテンツを入れるとウェビナーの満足度も上がります。
資料作成は以上です。
3、活用ツールの設定
最低限、設定しておきたいのは下記のツールです(Zoomを活用する場合)
・投票機能の設定
・アンケートフォーム作成
バーチャル背景
デフォルトの機能でバーチャル背景を設定できます。
ここでの注意点は2点で、「会社のコーポレートロゴやサービスロゴを背景に設定すること」と「背景と色が同化しない服装を着ること」です。
ウェビナーは会社のブランディングでもあります。
SNSで拡散される可能性もありますので、しっかりと自社のロゴやサービスをウェビナーの背景に入れて、登壇者の印象を良くするために、服装も同化しないよう注意しましょう。
投票機能の設定
ウェビナー中にZoomの投票機能を使って参加者にアンケートを取ることができます。
これはウェビナー中の途中離脱を下げる施策にもなるので非常にオススメです。
事前に質問したい内容をZoomで設定し、参加者はZoomの画面上から選択肢を選ぶだけで、ウェビナー中に投票結果を全ユーザーの画面に表示させることができます。(もちろん匿名投票で実施できます)
また、ミーティング後に投票のレポートをダウンロードすることもできますので、Zoomを使ってウェビナーを設定する方は必ず利用するようにしましょう。
>> ミーティングの投票機能
アンケートフォーム作成
ウェビナー終了後に参加者アンケートを取るために作成します。
質問する項目は、氏名やアドレスといった基本的な情報にプラスして、「セミナー参加の目的」「参加したセミナーを周りの友人や同僚にオススメしたいと思うか」「ウェビナー後の個別商談の希望可否」「次回開催して欲しいテーマ」の4点を取ることをオススメします。(下記画像参照)
今多くの企業で採用されている、NPSに関しては下記リンクを参照ください。
NPS®(ネットプロモータースコア)とは?
これで活用ツールの設定は終了です。
4、リハーサル
資料作成、活用ツールの設定ができたら、少なくとも1〜2回は社内の人間を巻き込んでリハーサルを行うようにしましょう。
実際に当日運営するメンバーに関しては、登壇者1名、運営サポートや参加者フォローを行う1〜2名の計3名で大丈夫です。
リハーサルが必要な理由は下記3点です。
・声のトーンやトークの改善、資料の誤字脱字や変更点を見つけるため
・当日のPC操作説明やアナウンスのタイミングなど、登壇者と運営担当者との間で認識を合わせるため
ぶっつけ本番はちょっと危険なので、どんなに時間がなくても1回はリハーサルをした方がいいです。
1時間程のセミナーだと20〜40ページ程の資料になると思うので、時間配分が調整できず、結局伝えたいことを伝えきれなかったということにもなりかねません。
また意外と誤字脱字は第3者に見てもらって発見できることも少なくないのと、作成したアンケートフォームや投票機能を参加者に提示するタイミングも運営担当者と登壇者の間で実際に認識を合わせておく必要があります。
本番中に運営が上手くいっていない場合、
参加者は小さな異変や違和感にも気付きますし、それが参加者への不信感や悪いイメージを与えてしまい会社のブランディングにも悪影響を与えてしまうので、しっかりと事前リハーサルは行うようにしましょう。
当日運営
続いてウェビナー当日の運営で行うことです。
(ウェビナーは企画と準備が8割なので、あとはもうやるだけです)
まず、本番直前にも必ずネット環境は確認しておきましょう。
・回線が不安定になった際を想定して、複数の接続回線を持っておく
この2点は必ず行うようにしましょう。
続いて、登壇者サイドと運営者サイドのぞれぞれについて、本番運営で意識すべきことを解説したいと思います。
登壇者が本番で意識すべきこと
下記を意識しましょう。
- アプリケーションの通知は全てOFFにする
- ウェビナー中は誰も部屋に入ってこないようにする
- 台本やトークスクリプトは極力読まず、参加者に問いかけるように話す
- 「◯◯さん、こんにちは」のように、参加者の名前を呼びかける(参加者同士が見えている場合)
- 資料の内容や質問には100%で回答しない
- タイムマネジメントを意識し、できるだけ時間ぴったりに終わらせる
・ノイズや周囲の騒音があると参加者も聞き取りずらくなったり、会社のブランディングにも悪影響を与えてしまうので、必ずアプリケーションの通知を切ることと、ウェビナー中は誰も部屋に入室できないようにお願いをしておきましょう。
・話すときのコツは、台本は読まずにしっかりと参加者に向かって話しかけるようにしましょう。
参加者同士の顔が見えている場合は、参加者に話しかけてみることでアットホーム感を醸成することもできます。
・ウェビナーは100%で全てを話したり質問に回答するのではなく、「もう少し詳しく知りたいな」という腹八分目くらいの気持ちで参加者に帰ってもらうようにすることも重要です。
特にウェビナー開催の目的が新規顧客獲得の場合は、それが個別商談に繋がる可能性があるため、意識できるといいでしょう。
・時間ぴったりに終わることは、参加者にいい印象を与えます。(この会社はしっかりしてるなって印象を与えられます)
ただ質問が予想以上に多く入って、時間通りに終わらないケースもあると思いますが、場が盛り上がってればちょっと時間を延長する等、そこはケースバイケースで対応するでいいと思います。
(逆に「時間の関係上全ての質問に回答しきれないので・・」と言って個別商談に流すこともできますので工夫して対応しましょう)
運営者が本番で意識すべきこと
下記を意識しましょう。(Zoomを活用している場合です)
- レコーディングの実施
- 投票機能の対応(登壇者がやるケースもある)
- アンケート送付
- 参加者のQ&A対応
・ウェビナーが開場したらすぐにレコーディングをしましょう。
レコーディングは後にウェビナーの改善にも繋がるので必ず忘れないようにしましょう。
・事前に登壇者と打ち合わせたパートで投票機能を使うタイミングが来たらタイミングを見てユーザーに投票ボタンを出すこと、またウェビナーの最後になったらチャットボックスへアンケートを送ることを行いましょう。
・運営者サイドで一番大変なのは、参加者のQ&A対応です。
ウェビナー中の音声トラブルや、ウェビナー内容について質問が多く入ってくることが想定されます。
参加者が増えれば増えるほど質問と対応件数は多くなるので、参加者から入りそうな質問に対して、事前に回答を用意しておく等して、柔軟に対応するようにしましょう。
分析/改善
最後に分析/改善です。
実施したウェビナーの結果を元に、PDCAをしっかり回して内容を改善していく必要があります。
分かりやすく、図を参考にして説明していきます。※数字は実例です
赤文字にしている6つの部分が主な改善ポイントになりますので、①申込数、②参加率、③アンケート回収率、④CPA、⑤商談転換率 、⑥成約率の改善施策を元に、解説していきたいと思います。
1、申込数を上げる施策
- ウェビナーのタイトルを吟味する
- ウェビナーの内容を吟味する
- 申込みLPを改善する
- 広告のクリエイティブを魅力あるものにする
ウェビナーのタイトルやテーマ設定が一番申込数に直結しやすいので、仮に申込み数が低かった場合は、次回以降テーマを決める際に、全社員にアンケートを取るなりしてテーマを決めましょう。
また改めて、「ユーザーが求めている内容か」「時代のトレンドに合っているか」「具体的なタイトルでユーザーの関心を高められているか」を再度確認することが重要です。
そのテーマを元に、ウェビナーの内容を申込みLPにしっかり表現し、かつ広告のクリエイティブを魅力的にして、ユーザーの参加を促していきましょう。
2、参加率を上げる施策
- リマインドメールの文面を変える
- リマインドメールの配信タイミングを変える
- ウェビナー参加特典を変える
申込数は多かったのに、参加率が極端に低いなんてこともウェビナーではあり得ます。
適切なタイミングで適切な内容のリマインドメールを送り、申込み時点からウェビナー当日まで参加者の温度感が落ちないような施策を打ちましょう。
またウェビナーの参加特典を少し良いものにすることで、参加率を向上させることもできます。この辺はテストを繰り返していきましょう。
3、アンケート回収率を上げる施策
- アンケート回答特典をつける
- 価値のある資料を作成し、その資料を欲しいと思わせる
- ウェビナーの最後にアンケート回答時間を作る
- アンケート未回答の方に回答促進メールをする
- アンケート内容を見直す(定量アンケートを増やす)
アンケート回答した方には当日活用した資料をプレゼントする等、回答者特典をつけられると回答率はグッと上がりやすくなります。
(ちなみに過去自分が開催した計15回のウェビナーアンケート平均回収率は86%です)
またその際は、その資料を欲しいと思わせることで回答率を上げることができるので、ユーザーにとって価値のある資料に改善することが必要です。
他にはウェビナーの最後にアンケート回答時間を作ることも効果的です。
Zoomを活用される方は、チャット機能を利用して、その場でアンケート回答を促しましょう。
例えば「アンケート回答した方から退出してください」等のアナウンスをすることも大切ですね。
ウェビナー終了後にメールでアンケート送付するよりも回答数が集まりやすい傾向があります。
またアンケート項目が多かったり、定性質問の内容が多かったりする等、アンケートに答えるのがめんどくさいと思われてしまっているような内容になっている場合は早急に改善をしていきましょう。
4、CPAを下げる施策
- 広告のクリエイティブを改善する
- 広告の配信方法やターゲットを変える
- LPOを行う
- ウェビナーのテーマを変える
CPAを下げる施策は主に広告の領域になってきますが、クリエイティブや配信方法は定期的に変えることと、広告の飛び先であるLPを改善すること(LPO)が非常に重要です。
ちなみにこれは実体験ですが、下記の図のように、同じ内容のウェビナーを(同じタイトル、同じ広告クリエイティブ)4ヶ月後に開催した時に、CPAが8倍に上がった経験をしたことがあります。
これはFB広告マネージャーからとってきた数値ですが、すごい差ですよね。
ユーザーも同じウェビナーの内容や広告だと飽きてしまいますので、定期的にユーザーが求めているテーマやトレンド、クリエイティブの変更はかけていきましょう。
5、商談転換率を上げる施策
- 資料の構成を変える
- レコーディングを見てトークを分析する
- 商談に繋がるキラーコンテンツを作る(商談申込み特典等)
ウェビナーの商談転換率が上がらない=売上が上がらないということに繋がりますので、
レコーディングデータを見てトークの内容を変えたり、商談に繋がるように自社サービスの魅力や強み、他社サービスとの違いを説明するようなパートを資料に差し込むなどして施策を打つことが必要です。
商談申込み特典等をつけることも有効なのですが、アンケート回答特典もあり、商談申込み特典もある、、、となると、かえって複雑になって参加者を混乱させてしまう可能性があるので、特典のつけすぎには注意しましょう。
6、成約率を上げる施策
- セールストークの改善
- セールス資料の見直し
- 営業トークスクリプトの作成
- 営業マンのトレーニング/ロープレ
これはセールス周りの施策になりますが、商談後の成約率は上記4点を意識して改善していきましょう。
以上がウェビナー運営を成功させるマニュアル(手順)となります。お疲れ様でした。
最後に
ここまでだいぶ長かったと思うので、おさらいとして自分が使っていたウェビナーを開催する手順のチェックリストを下記に添付しますね。是非これを使って実践してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。