こんにちは、ショイスです。
・マーケット感覚ってなに?
・マーケティング初心者が読むべきおすすめの本ってなんだろう
・優秀なマーケターになるためにはなにが大切なの?
そんな悩みを解決するのが本書「マーケット感覚を身につけよう」です。
「マーケット感覚」って、あまり聞き慣れない言葉ですよね。
本書では、「マーケット感覚」 = 「価値を認識する能力」であると説かれております。
そしてなぜそれが大事なのか、どうやってマーケット感覚を身につけるのかということが解説されております。
マーケット感覚はスキルです。
価値を認識する力(スキル)は身につけることができます。
そのスキルを身につけると、世の中の見方がガラッと変わります。
世の中の見方が変わると、ビジネスにおける発想の幅が広がります。
優秀なマーケターになるためには、多角的な視点でモノごとを見る必要があるので、このマーケット感覚は必要なので、是非マーケターの皆さんにはおすすめしたい一冊です。
この本を読んで学べること
・ビジネスの発想が広がり、多角的にモノごとを考える力が身につく
自分がこの本を読んだきっかけは、「前職の尊敬する起業家の先輩から紹介されたから」というシンプルな理由です。
2020年の2月に、セブ島にあるプログラミングスクールにWEBマーケターとして転職することが決まった際、その尊敬する先輩から「WEBマーケターになるんだったらこの本は絶対読んでおくべきだよ」と言われたのがきっかけです。
本書籍では、具体的な広告運用の仕方やLPの作り方等、WEBマーケティングにおける細かい内容は記載されていません。
ただ、マーケティングの根本となる考え方、モノの見方や発想の仕方が学べるという意味では十分すぎるくらい内容の濃い書籍です。
こんな人におすすめです
- 多角的な視点を持って世の中の味方を変えたい
- ビジネスの発想力を身につけたい
- 発想力のあるマーケターになりたい
それでは本書の紹介にいってみましょう! ※ネタバレなしです
この記事のもくじ
本書の紹介
本書の概要は以下の通りです。
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
◆著者
ちきりん(月間200万PVの超人気“社会派"ブロガー)
◆出版社
ダイヤモンド社
◆発売日
2015年2月20日
ブログ界隈ではとても有名な、ちきりんさんという方の著書ですね。
2015年の本なので決して新しい訳ではないですが、本書で書かれている内容や考え方は、陳腐化しない普遍的なものです。
内容をざっくり説明すると、
といった感じですね。
「価値」と「市場」を理解できると、最終的に世の中の見方が変わり、マーケット感覚が身につきますよ。という流れです。
著者プロフィール
※Twitterより画像引用
本書の著者は、ちきりんさんという方です。
2005年開設の社会派ブログ、「Chikirinの日記」は、月間200万PVを超える超人気ブログです。
Twitterのフォロワーも35.5万人いますね。すごい。(2021年4月時点)
>> ちきりんさんのTwitterアカウント
本書以外にも、「自分のアタマで考えよう」や「自分の時間を取り戻そう」という書籍も出版されております。
目次
本書の目次を紹介します。
第1章:市場と価値とマーケット感覚
第2章:市場化する社会
第3章:マーケット感覚で変わる世の中の見え方
第4章:すべては「価値」から始まる
第5章:マーケット感覚を鍛える5つの方法
最終章:変わらなければ替えられる
全体的に身近な例を交えながら解説されているので、とても理解しやすい構成になっています。
例えば、「価値」や「市場」の重要性を具体的に説明する際に、航空会社のANAや通販のジャパネットたかたの事例を交えたり、身近なところでいうと婚活や就活の事例も交えられたりしています。
一見抽象化されやすい「価値」と「市場」という概念について、丁寧な日本語と例を交えて、わかりやすく解説されています。
本書の見どころ4点
自分が本書を読んで最も印象に残った点(見どころ)をご紹介します。
②「価値」 × 「市場」の考え方
③インセンティブシシテムを理解する重要性
④市場性の高い環境に身をおく重要性
それぞれ紹介していきます。
①マーケット感覚 × 論理的思考力の重要性
早速ですが、「航空会社のANAの競合を挙げてください」と言われたら、なんと答えるでしょうか?
恐らく多くの方は、「JAL」、ないしは他の航空会社やLCCを思い浮かべるかと思います。
ただ本書では、論理的に考えればANAの競合は他にもたくさんあると書かれています。
例えば、「貨物便(モノを運ぶ飛行機)」を軸に考えると、船やトラックが競合になります。
「移動」を軸に考えると、新幹線や高速バスが競合になります。
「海外出張」を軸に考えると、今ではZoomやLINEのビデオ会議システムで事足りてしますので、オンラインサービスが競合になります。
ANAは航空事業以外に、ホテル事業も行っているので、他のホテルも競合になりえます。
このように、ANAの競合を多角的に見ると、さまざまなサービスが挙げられますよね。
・飛行機に乗るという目的や価値を見定める、「マーケット感覚」、
・場合分けをしながら一歩一歩順を追って考えていく、「論理的思考力」
この2つが非常に重要と解説されています。
②「価値」 × 「市場」の考え方
不特定多数の買い手と売り手がマッチングされ、なんらかの価値を交換するなら、それらの場所はすべて「市場」と呼ばれます。
就職活動も学校選びも婚活もマッチングアプリもクラウドソーシングも、すべて市場です。そして、そこには必ず「価値」が発生しています。
このそれぞれ異なる市場の中で、価値を明確に捉えることができる考え方が重要です。
例えば、
高度成長期に、自動車を買う人が手に入れようとした「価値」はなんでしょうか?
それは、「豊かに見えるという価値」であり、「女の子をデートに誘いやすくなるという価値」でした。
だから「できるだけ大きな車」「できるだけ高級な車」を、みんな欲しがったのです。
この「価値」を意識することは、マーケティングにおいても非常に重要です。
北海道の砂川市にある「いわた書店」という小さな本屋さんを例に挙げると、この本屋さんは、「あなたに合う本を1万円分、選んでお送りします!」という価値をつけたサービスを始めたところ、全国から注文が殺到したそうです。
いまや本屋は儲からない時代なのですが、この本屋さんは「本を選んであげること」を商品にしたほうがいいというマーケット感覚を持ち合わせていたので、地方の小さな書店でも生き残ることができているという好例になりました。
異なる「市場」の中で、いかにユーザーにあった「価値」を提供できるかが重要です。
③インセンティブシシテムを理解する重要性
「人間が動く理由や仕組み」、すなわちインセンティブシステムについて、日々ほんの少しだけでも深く考える癖をつければ、市場の動き方についても、少しずつ理解できるようになっていくと本書では書かれています。
例えば、ニコニコ動画を運営するドワンゴは、朝が苦手なエンジニアの出社時刻を早めるため、午前中に行なわれる社内体操に参加したら、昼のお弁当が無料でもらえるという仕組みを導入したことがあったそうです。
これは、罰則や規則で解決するのではなく、「社員が早く出社したいと思う動機付けの仕組みを作る」というインセンティブシステムを存分に有効活用した事例ですね。
本書では他にも、生活者がワガママになればなるほど、世の中は便利になり進歩すると書かれています。
食事を食べるのは誰にとっても楽しみだし、食事を作ることを楽しいと思う人もいるけれど、食事の後、食器を洗うのが楽しくてしかたないという人はいませんよね。
だから食器洗浄機という商品が市場に出てくるのですといった内容も書かれております。
④市場性の高い環境に身をおく重要性
マーケット感覚を身につけるためには、市場性の高い環境に身をおくことが大切だと書かれています。
市場性の高い場所とは、需要者と供給者が価値を交換する現場や、人間のインセンティブシステムが直接的に働く場所などのことです。
シンプルにいうと、ずっと家で勉強してるよりも、コンビニやスーパーでバイトした方がマーケット感覚は鍛えられるということです。
また、分業が進んでおり、市場から遠い部門で働く大企業よりも、組織が整っていないベンチャー企業で働いた方が、常に市場に向き合っている環境に身を置けるって話しですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この本を読んで学べること
・ビジネスの発想が広がり、多角的にモノごとを考える力が身につく
自分自身、この本を読んで新しい気づきをたくさん得ることができました。
マーケティングに携わる方だけでなく、ビジネスの発想力を身につけたい方には是非読んでいただきたい1冊です!