飛び込み営業がつらいあなたへ。見積書を目の前で破られた新卒の私が、今だから言えること

飛び込み営業 つらいあなたへ 経験談

「今日も一件も話を聞いてもらえなかった」 「受付で門前払いされるたびに、心がすり減っていく」

飛び込み営業がつらくて、このページにたどり着いたあなたへ。その気持ち、痛いほどわかります。

私は新卒で入った、福利厚生のアウトソーシングをしている会社で、飛び込み営業を経験しました。1日100社に飛び込むのがルールで、名刺を目の前で捨てられたことも、作っていった見積書をその場で破られたこともあります。

その後、大手IT企業での代理店営業を経て、今はオンライン教育会社でマーケティングとセールスの責任者をしています。

この記事では、飛び込み営業でつらかったこと、それでも続けた中で工夫したこと、そしてその経験があとからどう活きたのかを、正直にお話しします。最後には、「本当につらいなら、こういう選択肢もある」という話もします。

飛び込み営業がつらいのは、あなたが弱いからじゃない

最初に伝えたいのは、飛び込み営業がつらいのは当たり前だということです。

知らない会社に突然訪ねていき、ほとんどの場合は断られる。それを1日に何十回、何百回と繰り返すのが飛び込み営業です。断られることに慣れている人なんて、最初はいません。つらいと感じるのは、あなたが弱いからではなく、それだけ負荷の大きい仕事だからです。

だからこそ、「つらいと感じる自分はダメだ」と責める必要はありません。大事なのは、そのつらさとどう付き合うか、そしてその経験から何を持ち帰るかです。

私が飛び込み営業で一番つらかったこと

見積書を目の前で破られた日

今でも一番覚えているのは、見積書を破られた日のことです。

相手は、とても高圧的な担当者でした。用意していった見積書を見せたところ、その場で破られてしまったのです。

正直、めちゃくちゃ悔しかったです。心の中では「なにくそ」と思っていました。でも、相手はお客様です。営業として反抗することはできません。悔しい気持ちを必死に抑えながら、私は謝り、相手の言うことに「はい、はい」と答え、「改善します」と頭を下げました。

自分が悪いとは思っていないのに謝る。新卒の私にとって、あれはなかなかの試練でした。名刺を目の前で捨てられたこともあります。名刺代がもったいないな、と思ったのは、だいぶ後になってからです。

上司からのダメ出しが続く毎日

お客様に断られるのと同じくらいつらかったのが、上司からのダメ出しです。

テレアポのトークも、飛び込みのときの話し方も、とにかく毎日のように指摘されました。今振り返れば、本当にありがたい指導で、たくさんのことを学ばせてもらったと思っています。でも当時は、ずっと指摘され続けることが、純粋につらかった。

本格的に転職活動をしたことはありませんでしたが、「辞めたい」と思ったことは何度もあります。

それでも続けられた理由

「営業は飛び込むもの」だと思っていた

正直に言うと、飛び込み営業を続けられたことに、立派な理由はありません。

新卒1年目の最初の1週間ほど、新入社員50人ほどで「名刺獲得キャンペーン」がありました。それぞれが会社を回って、何枚名刺をもらってこられるかを競うものです。そこで終わる人もいましたが、私は営業部に配属され、飛び込み営業が日常になりました。

そこには「1日100社に飛び込んでこい」というルールがありました。今の時代では考えられないかもしれませんが、当時の私は「営業というのは、飛び込むものなんだ」と思っていました。会社のやり方がそうだったので、疑うこともなく続けていたのです。

同期に負けたくなかった

もう一つは、同期の存在です。

本当の目的は、飛び込むことではなく、数字(契約)を取ることだとはわかっていました。でも、目の前では「今日、同期が何件飛び込んだか」という数字で比べられていました。そこで負けたくない、という気持ちは確かにありました。

同時に、「これって本当に本質的なのかな」とも思いながら飛び込んでいたのを覚えています。

とにかく続けてみた

辞めたいと思ったときに、どう乗り越えたのか。これも正直に言うと、ちゃんと考えていませんでした。とにかくついていくことに必死で、「続けていれば、何か変わるかな」と、がむしゃらにやり続けていただけです。

かっこいい乗り越え方ではありません。でも、続けた結果、少しずつ自分なりの工夫が見えてきたのも事実です。

つらい飛び込み営業を、少しでもラクにする工夫

ここからは、実際に私がやっていた工夫を紹介します。どれも、今日から試せることです。

相手に合わせて、話し方とスピードを変える

一番効果があったのは、相手のタイプに合わせて話し方を変えることでした。

早口な人には、こちらも少しテンポを上げて話す。ゆっくり話す人や落ち着いた人には、こちらもゆっくり、丁寧に話す。相手をよく見て、話すスピードや雰囲気を合わせるだけで、話を聞いてもらえる確率は変わりました。

狙い目は、お昼前後

訪問は基本的に、10時から17時の営業時間内でした。その中でも狙い目だったのが、お昼前後です。ランチに出る前のタイミングや、ランチから戻ってきたタイミングは、担当者に会えることが比較的多かったと感じています。

受付突破は「名前」がカギ

受付で止められるのは、飛び込み営業の最大の壁です。ここでは、テレアポと組み合わせる工夫をしていました。

まず電話をかけて、担当者の名前を聞く。名前がわかったら、飛び込んだときに受付で「以前、お電話で〇〇様とお話しさせていただいておりまして」と伝える。こうすると、すでに関係があることが伝わり、取り次いでもらえる確率が上がります。

また、一度目の訪問で、受付の方が担当者の名前をぽろっと教えてくれることもありました。そうした情報は、必ずメモしておきました。2回目、3回目の訪問で、その名前が生きてきます。

すべての訪問を記録する

そして、訪問の記録はすべて残していました。いつ、何時に、どこの会社に飛び込んだのか。資料を置いてきたのか、担当者に渡せたのか、受付に預けたのか。

記録があると、次にいつ、誰を訪ねればいいかがはっきりします。何より、「今日も何も成果がなかった」ではなく、「今日はここまで進んだ」と思えるようになります。

今ならスマホのメモアプリや表計算ソフトで十分ですし、AIに記録を渡して「どの時間帯・どの業種で話を聞いてもらえることが多いか」を分析してもらうこともできます。当時の私がメモで地道にやっていたことを、今はずっとラクに、しかも分析までセットで続けられます。使える道具は、遠慮なく使いましょう。

ケーススタディ:断られるたびに自分を責めたAさん

ここで、よくあるパターンを2つ紹介します。実在の人物ではなく、飛び込み営業で起きやすい流れをまとめたものです。

Aさんは、断られるたびに「自分の話し方が悪いんだ」「向いていないんだ」と落ち込んでいました。何がダメだったのかを振り返る余裕もなく、翌日も同じように飛び込み、同じように断られる日々が続きます。

数か月後、Aさんは心身ともに疲れ果ててしまいました。断られた理由が見えないまま、「つらい」という気持ちだけが積み重なっていったのです。

ケーススタディ:断られ方を記録したBさん

Bさんも、最初は断られてばかりでした。ただBさんは、訪問するたびに「いつ」「どこで」「誰に」「どう断られたか」をメモするようにしました。

しばらく続けると、「お昼前は担当者に会えることが多い」「この業種には、この話し方の方が反応がいい」といった傾向が見えてきます。Bさんは少しずつやり方を変え、話を聞いてもらえる件数が増えていきました。

2人の違いは、根性ではありません。断られた経験を、ただのつらさで終わらせたか、次の材料に変えたかです。

断られたあとの気持ちの切り替え方

工夫をしても、断られることはなくなりません。だからこそ、断られたあとにどう気持ちを切り替えるかが大切です。当時の私はがむしゃらにやっていただけでしたが、今振り返って「こうしておけばもっとラクだった」と思うことをまとめておきます。

「自分」ではなく「タイミング」が断られたと考える

飛び込み営業で断られる理由の多くは、あなた自身ではありません。相手が忙しかった、ちょうど同じサービスを契約したばかりだった、そもそも決める立場の人ではなかった。断られたのは「あなた」ではなく「今日のタイミング」だと考えるだけで、受け止め方はかなり変わります。

1日の目標を「契約」ではなく「行動」で置く

契約は、自分の力だけではコントロールできません。だから、1日の目標を「名前を3人聞く」「資料を5社に渡す」のように、自分でコントロールできる行動で置くのがおすすめです。行動の目標なら、契約が取れない日でも、達成感を持って1日を終えられます。

小さな「よかったこと」を1つだけ書く

その日の記録の最後に、「受付の人が笑顔だった」「担当者の名前が聞けた」など、小さなよかったことを1つだけ書いておく。つらいことばかりが記憶に残りやすい仕事だからこそ、意識して前進を拾っておくと、翌日の足取りが少し軽くなります。

飛び込み営業の経験は、あとでどう活きたか

当時は「これって本当に意味あるの?」と思っていた飛び込み営業ですが、今振り返ると、大きな財産になっています。

その後、社内のプレゼン大会では20チーム中1位を取り、チーム長も任されました。そして、大手IT企業での代理店営業を経て、マーケティングの仕事に移りました。

一番活きているのは、相手を見て、コミュニケーションの方法を変える力です。社会人になると、相手の役職や立場、人柄によって、伝え方を変えることがとても大切になります。飛び込み営業で毎日いろいろな人と向き合う中で、この「相手に合わせたコミュニケーション」が自然と身についていました。

もう一つは、うまくいかなくても折れずに続ける力です。マーケティングの施策がまったく当たらない日があっても、「まあ、見積書を破られたあの日よりはマシか」と思えます。しんどかった経験は、あとから”耐性”として返ってきます。

私の営業からマーケターへのキャリアの流れは、「未経験から、飛び込み営業→代理店営業→海外でWebマーケターになるまで」や「未経験からマーケターに転職できるのか」で詳しく書いています。

「本当につらい」なら、ほかの道を考えてもいい

ここまで、飛び込み営業から得られるものの話をしてきました。でも、どうしてもつらい、もう限界だと感じている人もいると思います。私自身、本当につらい時期がありました。

そんなときは、無理に続けることだけが正解ではありません。

  • 営業職以外のポジションを考えてみる:営業で身についた力は、マーケティングやカスタマーサクセス、企画など、ほかの仕事でも活かせます
  • 飛び込みのない営業に移る:営業という仕事自体は嫌いではないなら、オンライン営業や、問い合わせ対応が中心の営業をしている会社に転職するのも一つの方法です

続けるか、離れるかを考えるときは、次のようなサインを一つの目安にしてみてください。

  • 休みの日も、仕事のことを考えると気持ちが沈んでしまう
  • 「工夫してみよう」と思う気力すら、湧かなくなっている
  • 半年以上続けても、つらさが少しも軽くならない

こうしたサインが続いているなら、それは「あなたが弱い」のではなく、「今の環境が合っていない」というサインかもしれません。信頼できる人に相談しながら、一度立ち止まって考えてみてください。

大事なのは、心と体を壊すまで続けないことです。転職を考えるなら、「転職エージェントの使い方」も参考にしてみてください。

まとめ:今日やること

飛び込み営業がつらいのは、あなたが弱いからではありません。そのつらさを、少しでも次の材料に変えていくことが大切です。

今日から、次のことをやってみてください。

  1. 今日の訪問を、「いつ・どこで・誰に・どうなったか」の4つでメモする
  2. 次に会う人のタイプ(早口か、ゆっくりか)を見て、話すスピードを合わせてみる
  3. 訪問の時間帯を、お昼前後に寄せてみる
  4. テレアポで担当者の名前を聞き、受付で名前を出してみる
  5. 「もう限界かも」と感じたら、営業以外の仕事や、飛び込みのない営業の求人を一度見てみる

断られた数だけ、あなたは相手を見る目を鍛えています。その経験は、どこに行っても必ず役に立ちます。

Webマーケター / AI活用ブロガー

新卒で福利厚生アウトソーシング企業に入社し、法人営業として1日100件以上の飛び込み営業を経験。その後LINE株式会社で代理店営業に従事し、新規事業の立ち上げノウハウを学ぶ。2020年、未経験のままフィリピンへ移住し、オンライン教育事業のWebマーケティングを一人で担当することに。広告運用・SEO・SNS運用・LP制作などを実務で習得しながら、事業をゼロから育ててきた。現在は同社の経営陣として、セールス・マーケティング・カスタマーサクセスを統括している。本ブログでは、実務で得た知見をもとに、AI活用・副業・スクール選びについて発信中。

ショイスをフォローする
経験談
シェアする
ショイスをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました