AIライティングの使い方、「AIっぽい文章」になる人とならない人の違い

AIライティングの使い方|AIっぽくならないコツ AI活用・副業

AIライティングツールを使い始めた人の多くが、一度は同じ壁にぶつかる。「なんかAIが書いた感じがする」と言われてしまう壁だ。せっかく時間をかけて書いたのに、一言でそう言われてしまうと、正直かなり凹む。自分も最初の頃は、この一言にかなり悩まされた。

面白いことに、同じAIツールを使っているのに、驚くほど人間味のある文章を書く人と、誰が読んでもAIだと分かる文章しか書けない人がいる。この差は、AIの性能の違いではない。使い方の順番の違いだ。同じ料理でも、素材の下ごしらえをどれだけ丁寧にやるかで味が変わるのと似ている。今、まさにこの記事自体をAIと一緒に作りながら、その違いを解説していく。

なぜ「AIっぽい文章」になってしまうのか

AIっぽさの正体は、実はシンプルだ。「テーマを1行伝えて、あとは全部書かせる」という使い方をすると、AIは自分の学習データの中にある、最も無難で一般的な表現を組み合わせて文章を作る。誰の意見でもなく、誰の経験でもない、当たり障りのない文章ができあがる。これが「AIっぽさ」の正体だ。読んでいる側からすると、内容自体は間違っていないのに、なぜか心に残らない。どこかで読んだことがあるような既視感だけが残る。この既視感こそが、読者が離脱する最大の原因になっている。

逆に言えば、AIに「一般論」以上のものを求めるなら、一般論以外の材料をこちらから渡す必要がある。この材料こそが、実体験であり、具体的な数字であり、自分だけが知っている失敗談だ。AIは魔法の箱ではなく、渡した材料を整理して形にする道具だと考えると、使い方の見通しが立ちやすくなる。

AIライティングの基本ステップ

実際にこのブログを運営する中で使っている手順を、そのまま紹介する。特別な裏技ではなく、地道な手順の積み重ねだが、これが一番再現性が高いと感じている。

① AIに「答え」を書かせる前に、「整理」をさせる

いきなり「記事を書いて」と頼むと、AIは自分の判断でテーマや構成を決めてしまう。そうではなく、まずは「このテーマで、読者が知りたいことを整理して」「比較すべき軸を教えて」といった、構成案の整理役としてAIを使う。この段階で本文を書かせないのがポイントだ。構成の時点で方向性がずれていると、どれだけ丁寧に本文を書いても、根本的な修正が必要になる。先に骨格を固めておくことで、後の手戻りを減らせる。

② 事実と経験は、自分で用意する

構成が決まったら、その構成に合わせて、自分にしか語れない事実や経験を先に書き出しておく。数字、固有名詞、実際に起きた出来事。これらは検索してもAIの学習データにも出てこない、自分だけの材料だ。ここをAI任せにすると、結局どこかで見たような話になってしまう。箇条書きでいいので、思いつく限りメモしておくと、後の工程がスムーズになる。素材集めの段階では、多少雑でも構わない。使うかどうかの取捨選択は、後から落ち着いて行えばいい。

③ AIに骨組みを作らせ、そこに自分の言葉を足す

整理された構成と、自分が用意した材料をAIに渡し、初稿を作らせる。ここで出てくる文章は、あくまで骨組みだ。そこに、自分の言葉、自分の感情、自分の言い回しを追加していく。この作業をどれだけ丁寧にやるかで、最終的な文章の”人間味”が決まる。実際、AIが作った初稿と、自分が手を加えた後の文章を読み比べると、同じ内容のはずなのに、伝わり方がまるで違うことに気づくはずだ。骨組みだけの家と、家具や生活の気配がある家くらいの差があると言ってもいい。

④ 公開前に、必ず人間が最終チェックする

数字の整合性、事実確認、そして「この内容を公開して問題ないか」という判断は、最後まで人間の仕事だ。AIは自然な文章を作るのが得意だが、その内容が正しいかどうかまでは保証してくれない。特に、数字や固有名詞が絡む部分は、AIが作った文章をそのまま信じず、必ず自分の目で確認する習慣をつけておきたい。この確認作業を面倒だと思うか、当たり前だと思うかで、長期的に積み重なる信頼の差はかなり大きくなる。

実際に使っているプロンプトの型

具体的にどんな指示を出しているか、型を共有する。ここで紹介する型は、テーマを変えればそのまま使い回せる汎用的なものだ。

構成整理の段階では、こんな形で依頼している。

このテーマについて、読者が知りたいこと・迷っていることを整理してください。おすすめや結論は不要です。構成案と、確認すべき論点だけを教えてください。

この「おすすめや結論は不要」という一文が地味に効く。ここを外すと、AIは勝手に結論めいたものを出してきて、それをそのまま使ってしまいがちになる。構成の段階で結論まで決めてしまうと、後から集めた事実や経験が、結論に都合よく解釈されてしまうリスクもある。だからこそ、この段階では結論を急がないことが大事だ。

初稿作成の段階では、こんな形で依頼している。

以下の構成と、私が用意した事実・経験をもとに、記事の初稿を作ってください。ここに書かれていない体験や数字を、勝手に補完しないでください。

「勝手に補完しないでください」という指示も重要だ。これがないと、AIは自然な文章にするために、もっともらしい具体例を自分で作ってしまうことがある。実際にはやっていない体験を、さも自分の経験のように書かれてしまっては困る。

もう1つ、文体を整える段階でも使えるプロンプトがある。

「〜と言えるでしょう」「〜かもしれません」のような、AIが書いたと分かる言い回しを、断定的な言葉に置き換えてください。ただし、確認していない事実まで断定しないでください。

この指示を入れることで、文体の”AIっぽさ”をある程度削ることができる。ただし、ここでも「確認していない事実まで断定しないでください」という条件を必ず添えておく。文体を整えることと、事実を歪めることは別物だからだ。断定的な表現に整えた結果、確認していないことまで言い切ってしまうと、それは文体の改善ではなく、単なる誇張になってしまう。

さらに、文章の”リズム”を整えるプロンプトも併用している。

文の長さに単調さがないか確認してください。同じ接続詞や語尾が連続していれば、指摘してください。

AIが作る文章は、放っておくと文の長さが均一になりがちで、単調なリズムになってしまう。この指摘を入れることで、読んでいて疲れにくい文章に近づけられる。

実際に、この記事はどう作られたか

種明かしをすると、この記事自体も、上記の手順で作られている。まず「AIライティングの使い方」というテーマについて、読者が知りたいことと構成案をAIに整理してもらった。次に、実際にこのブログで4本の記事を書いてきた中で得た気づきや、文字数を間違えて指摘された経験を、自分の言葉で用意した。それをAIに渡して初稿を作らせ、こうして今、細部を調整しながら公開に向けて仕上げている。何度も文字数を確認しながら、少しずつ加筆を重ねる地道な作業も、実はこの手順の一部だ。

つまりこの記事は、「AIライティングについて書かれた記事」であると同時に、「AIライティングの実例」でもある。読み終えた後にもう一度読み返すと、どの部分が構成の骨組みで、どの部分が自分の経験なのか、見分けがつくかもしれない。

AIライティングと相性がいいジャンル、悪いジャンル

もう1つ、実践する中で見えてきたことがある。AIライティングは、どんなジャンルにも同じように効果を発揮するわけではない、ということだ。

比較的相性がいいのは、判断軸を整理する系のジャンルだ。今回のようなノウハウ記事や、以前書いたスクール選びの記事のように、「何を基準に選ぶべきか」を整理する内容は、AIの得意な情報整理能力とかみ合いやすい。判断軸が明確であればあるほど、AIは整理された形で応えてくれる。

逆に相性が悪いのは、その場の感情や、五感で感じたことを伝える系のジャンルだ。旅行記や食レポ、体験談の中でも特に感情の機微を描写する部分は、AIに任せると途端に薄っぺらくなる。この手のジャンルでは、AIに任せる範囲を構成整理や誤字チェックなど、かなり限定的にした方がうまくいく。実際、以前書いた経験談の記事でも、感情が動いた瞬間の描写だけは、最初から自分の言葉で書き、AIには手を加えさせなかった。

ジャンルによって、AIに任せる範囲の”さじ加減”を調整する。この感覚も、使い続けるうちに掴めてくる部分だと思う。

よくある失敗パターン

ここまでの手順を踏まえて、実際によくある失敗パターンも共有しておく。

失敗①:テーマだけ伝えて丸投げする

「AIライティングについて記事を書いて」とだけ伝えて、出てきたものをそのまま使う。これが一番多い失敗だ。当たり障りのない一般論になり、読んでいる側もどこかで見た内容だと感じてしまう。この失敗の厄介なところは、文章としては一見完成しているように見えることだ。文法的に間違っているわけでも、情報が間違っているわけでもない。ただ、誰の言葉でもないという一点だけが、読者に伝わってしまう。読者は具体的にどこがおかしいかを言語化できなくても、「なんとなく響かない」という感覚だけは正確に受け取ってしまうものだ。

失敗②:AIの言い回しをそのまま使う

「〜と言えるでしょう」「〜かもしれません」といった、AIが好んで使う独特の言い回しがある。この表現をそのまま残しておくと、内容が良くても、文体だけで「AIが書いた」と見抜かれてしまう。自分の言葉に置き換える作業は、地味だが欠かせない。声に出して読んでみて、自分が普段使わない言い回しがないか確認するのも、意外と有効な方法だ。書いた本人が読んで違和感を覚える箇所は、読者にとっても間違いなく引っかかる箇所になる。

失敗③:ファクトチェックをしない

これは正直、自分自身も気をつけている点だ。以前このブログで文字数を報告する際、目視での見積もりに頼ってしまい、実際とは大きくズレた数字を報告してしまったことがあった。AIが出してきた情報を鵜呑みにせず、必ず正確なツールや方法で検証する。この習慣がないと、思わぬところで信頼を落とすことになる。恥ずかしい話だが、この失敗のおかげで「必ずツールで確認する」というルールが、今では自分の中で徹底されるようになった。人に指摘されて初めて気づく失敗ほど、身に染みて記憶に残るものはない。

今日からできること

この記事では、おすすめのスクールを並べることはしない、と以前の記事で書いたのと同じように、今回もAIライティングの”正解”を1つに絞ることはしない。使い方の型を知った上で、自分に合った手順を見つけていくのが、結局は一番の近道になる。

次にAIに何か書かせるとき、いきなり「書いて」と頼むのをやめてみてほしい。まずは「構成を整理して」と頼み、出てきた構成に対して、自分にしか書けない事実や経験を1つだけ書き加えてから、初稿を作らせる。たったこれだけの順番の違いで、出来上がる文章の質は大きく変わってくる。

最初は面倒に感じるかもしれない。実際、自分もこの手順を徹底し始めた当初は、「結局手間がかかるなら、AIを使う意味があるのか」と感じたこともあった。慣れないうちは、構成整理だけで数十分かかることもあり、正直「これなら自分で全部書いた方が早いのでは」と思った日もある。ただ、この手順に慣れてくると、むしろゼロから自分だけで書くよりも圧倒的に早く、かつ質の高い文章が作れるようになる。手間をかける場所を変えただけで、時間そのものが減ったという感覚に近い。今では、この手順を踏まないで書いた文章の方が、逆に落ち着かなく感じるようになった。

今日紹介した4つのステップのうち、まずは①の「構成を整理させる」だけでも試してみてほしい。この1つを変えるだけで、次に書く文章の印象はきっと変わるはずだ。読み手が「なんとなく良い」と感じる文章の裏には、大抵このひと手間が隠れている。

Webマーケター / AI活用ブロガー

新卒で福利厚生アウトソーシング企業に入社し、法人営業として1日100件以上の飛び込み営業を経験。その後LINE株式会社で代理店営業に従事し、新規事業の立ち上げノウハウを学ぶ。2020年、未経験のままフィリピンへ移住し、オンライン教育事業のWebマーケティングを一人で担当することに。広告運用・SEO・SNS運用・LP制作などを実務で習得しながら、事業をゼロから育ててきた。現在は同社の経営陣として、セールス・マーケティング・カスタマーサクセスを統括している。本ブログでは、実務で得た知見をもとに、AI活用・副業・スクール選びについて発信中。

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