ChatGPTの仕事での使い方。資料作成が「3時間→20分」になった実例と、うまく使える人の共通点

ChatGPTの仕事での使い方 AI活用・副業

「ChatGPTを仕事で使ってみたけど、思ったほど楽にならない」

そんな声をよく聞きます。たしかに、なんとなく質問して、返ってきた答えをそのまま使っているだけだと、むしろ手直しの時間が増えることもあります。

私は今、仕事のほとんどすべての場面でChatGPTを使っています。議事録、メール、企画書、データのまとめ、マーケティングの制作物まで、AIに一度も触れずに終わる業務の方が少ないくらいです。その中で、2〜3時間かかっていた資料作成が15〜20分で終わるようになりました。

一方で、AIのせいで大事なスプレッドシートを壊しかけたこともあります。

この記事では、マーケティングとセールスの責任者として、実際にChatGPTをどう仕事に使っているのか、チームで見てきた「うまく使える人」と「使えていない人」の違い、そして失敗から学んだ注意点まで、具体的にお伝えします。

ChatGPTを使っても時短にならない人の共通点

最初に、うまくいかないパターンから見ておきましょう。チームのメンバーを見ていて感じる共通点は、大きく2つです。

1つ目は、AIの答えをすべて正解だと思ってしまうことです。ChatGPTはとても自然な文章で答えるので、つい正しいと思い込みがちです。でも実際には、事実を間違えることもあれば、こちらの状況を誤解したまま答えることもあります。出てきたものをそのまま使って、あとで修正に追われるのが一番もったいないパターンです。

2つ目は、指示が抽象的すぎることです。「いい感じのメールを書いて」「企画書を作って」とだけ頼んでも、AIはこちらの状況を知りません。前提がないまま書かれた文章は、どうしてもピントがずれます。

逆に言えば、この2つを意識するだけで、ChatGPTの使い心地はかなり変わります。

私が実際にChatGPTを使っている仕事

ここからは、私が普段どんな仕事にChatGPTを使っているかを紹介します。「こんなことにも使えるのか」というヒントになればうれしいです。

議事録・会議の共有

会議や商談、カウンセリングの内容は、文字起こしをChatGPTに渡して、議事録や社内共有用のまとめにしています。誰が何を決めたのか、次に何をするのかを整理してくれるので、共有の手間が大きく減りました。

録音や録画ができなかったときも、あきらめません。会議が終わったらすぐ、覚えている範囲を音声で話してChatGPTに読み込ませ、議事録として残しています。記憶が新しいうちに話すのがコツです。

メール・Slack・クレーム対応の文章

複雑なメールのやり取りやSlackの文章は、最初の壁打ちをすべてChatGPTにしています。特にクレーム対応や謝罪の文章のように、言葉選びに気をつかう場面では、一度AIに案を出してもらうだけで、冷静に文章を組み立てられます。

企画書・資料・台本

企画書のたたき台や、YouTube撮影の台本づくりにも使っています。このあと詳しく話しますが、一番時短になったのがこの分野です。

データのまとめ・月次の数字

月次の数字のまとめや、データの整理もAIに任せています。数字を並べて傾向を読むところまで手伝ってもらえるので、報告資料の準備が早くなりました。

契約書・規約のレビュー

契約書や規約の確認も、まずはAIと壁打ちします。気になる条文を洗い出してもらうことで、見落としを減らせます。ただし、ここはあくまで「たたき台」で、最終判断は人がするものだと考えています。

マーケティングの制作物

アイキャッチ画像や広告のクリエイティブの制作、SEO記事のリライトにもAIを使っています。リライトでは、すでにある記事と、自分たちの持っている一次情報をもとに、AIに全体を書き直してもらっています。

音声入力

そして、これらすべてを支えているのが音声入力です。キーボードで打つより、話してしまった方が圧倒的に早いので、指示もメモもほとんど音声で入れています。今この記事の材料を伝えるときも、音声で話しています。

音声入力のいいところは、速さだけではありません。話していると、キーボードでは省略してしまう背景や細かい事情まで自然と口に出るので、結果的にAIに渡す前提情報が増えます。「えーと」と言い淀んでもAIはちゃんと整理してくれるので、きれいに話そうとしなくて大丈夫です。

一番時短になったのは「資料作成」

いろいろな使い方の中で、一番効果が大きかったのが資料作成です。

仕事柄、判断や企画をすることが多く、考えたことを社内や経営層に説明する機会がたくさんあります。以前は、頭の中にあるアイデアを、画像やデータを使った資料にまとめるのに、2〜3時間かかっていました。

今は、ChatGPTと口頭で壁打ちしながら考えを整理し、データや参照元を渡して、10〜20枚ほどの資料にまとめてもらっています。かかる時間は15〜20分ほどです。

ポイントは、AIに「資料を作って」と丸投げするのではなく、先に自分の考えをしゃべって、AIと一緒に整理してから形にしてもらうことです。考える部分は自分、形にする部分はAI。この役割分担ができてから、企画にかけられる時間が大きく増えました。

そのまま使える「頼み方」の型

前提を伝えるのが大事、と言われても、毎回何を書けばいいか迷う人も多いと思います。そこで、私が普段意識している頼み方の型を紹介します。基本は、次の4つを最初に伝えるだけです。

  • 目的:何のための文章・資料か
  • 相手:誰が読むのか、どんな立場の人か
  • 状況:今どんな経緯で、何が決まっていて何が決まっていないか
  • 形式:長さ、トーン、箇条書きか文章か

たとえばメールなら、悪い頼み方と良い頼み方は次のように変わります。

悪い頼み方は、「取引先に納期が遅れるメールを書いて」だけを伝えるものです。これだと、相手との関係も、遅れる理由も、代わりの提案もAIには分かりません。結果として、誰にでも送れそうな、当たり障りのない文章が返ってきます。

良い頼み方は、「長く付き合いのある取引先の担当者に、納品が3日遅れることを伝えたい。理由はこちらの確認ミス。お詫びと、遅れを取り戻すための代替案を入れたい。丁寧だけど長すぎない文章で、3つの案を出して」のように伝えるものです。ここまで伝えれば、ほぼそのまま使える下書きが出てきます。

議事録なら、「この文字起こしを、決まったこと・次にやること(担当者と期限)・保留になったことの3つに分けてまとめて」と、欲しい形を先に指定するのがコツです。

最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、この数行を足すだけで、手直しの時間が大きく減ります。慣れてきたら、よく使う頼み方をメモに保存しておき、毎回コピーして使うとさらに楽になります。

ChatGPTをうまく使える人の4つの共通点

チームのメンバーを見ていると、AIをうまく使える人には、はっきりした共通点があります。

1つ目は、前提条件をちゃんと伝えられることです。誰に向けた文章か、どんな状況か、何を目的にしているのか。これをAIに読み込ませてから指示を出せる人は、一発で使える答えを引き出せます。

2つ目は、AIを会議の相手のように使っていることです。答えをもらって終わりではなく、「ここはどう思う?」「別の案は?」と対話しながら詰めていきます。そして、出てきたものを必ず人間の目でチェックしています。

3つ目は、「これってAIでできるかな?」というアンテナを張っていることです。このアンテナがある人は、自分の業務を全部「AIに置き換えられるかも」という目で見るので、どんどん新しい使い方に挑戦します。逆にそこに意識が向かない人は、今もムダな作業を手作業で続けていることが多いです。

4つ目は、粘り強さです。一回うまくいかなくても、「こう言えばできるんじゃないか」「ここを変えたらどうか」と試し続けられる人ほど、AIを使いこなしています。

ケーススタディ:丸投げして手戻りが増えたAさん

Aさんは、上司から新しい施策の企画書を頼まれ、ChatGPTに「〇〇の企画書を作って」とだけ入力しました。数秒で見た目の整った企画書ができあがり、そのまま提出します。

ところが上司からは、「うちの状況と合っていない」「数字の根拠は?」と指摘が続きました。AIは会社の状況も、使える予算も、過去の施策も知らなかったのです。結局、Aさんは一から作り直すことになりました。

ケーススタディ:前提を渡して時短できたBさん

Bさんも同じように企画書を頼まれました。ただBさんは、最初に「目的」「対象の顧客」「使える予算」「過去にうまくいった施策と失敗した施策」をChatGPTに伝えました。

そのうえで、「この条件で3つの案を出して」「2つ目の案の弱点は?」と対話しながら内容を詰め、最後に自分の目で数字を確認してから提出しました。手直しはほとんどなく、Bさんはいつもの半分以下の時間で企画書を仕上げることができました。

2人の違いは、AIの性能ではありません。AIに渡した材料と、最後に自分で確認したかどうかです。

失敗から学んだ、仕事で使うときの注意点

便利なAIですが、使っていく中で失敗もしてきました。

そのまま使うと「AIっぽさ」がバレる

AIが書いた文章は、今はかなり見抜かれやすくなっています。メールや資料を受け取った側に「これ、AIで書いたでしょ」と思われると、内容が良くても伝わり方が変わってしまいます。AIの文章は下書きとして使い、自分の言葉や具体的な事実を足してから出すようにしています。

AIに触らせる範囲を決めておく

一番ヒヤッとしたのは、複雑なスプレッドシートとGAS(Googleのスクリプト)を組んでいたときです。参照元のシートを反映させようとしたら、AIが関係のないシートまで書き換え、数式やセルがおかしくなってしまいました。危うくシートを一つ壊すところでした。

それ以来、「どこまでやらせて、どこからはやらせないか」をAIに最初にはっきり伝えるようにしています。作業の前にはバックアップを取ることも忘れません。AIは優秀な部下ですが、勢いがありすぎる部下でもあります。

別のAIでダブルチェックする

AIも間違えます。だから私は、ChatGPTで作ったものを、Claudeなど別のAIにもレビューさせてダブルチェックしています。そして最後は必ず、人間の目で確認します。特にクレーム対応の文章や契約書のように、間違えると影響が大きいものほど、このチェックが大事です。

仕事で使うときに守りたいセキュリティのルール

仕事でAIを使うなら、セキュリティのルールは必ず決めておきましょう。チームにも、次の2つは徹底して伝えています。

まず、個人で課金しているアカウントを仕事で使う場合は、入力した内容をAIの学習に使わせない設定にしておくことです。会社として法人向けのプランを契約している場合は、この点が管理されていることが多いですが、個人のアカウントは自分で設定を確認する必要があります。

次に、社名や個人情報は、できるだけ入力しないことです。お客様の名前や連絡先、社外秘の数字などは、伏せ字にしたり、一般的な表現に置き換えたりしてから入力します。便利さよりも、情報を守ることを優先してください。

自分の会社にAIの利用ルールがあるなら、それに従うのが大前提です。ルールがない場合は、上司やチームと相談して決めておくと安心です。

AIの使い方そのものについては、「AIライティングの使い方」でも詳しく解説しています。副業にAIを活かしたい人は、「AI副業はやめとけ?続けていい人の見分け方」もあわせて読んでみてください。

まとめ:明日の仕事で試すこと

ChatGPTは、使い方次第で仕事の時間を大きく減らしてくれます。ポイントは、丸投げせずに前提を伝え、出てきたものを必ず自分の目で確認することです。

明日の仕事で、次のことを試してみてください。

  1. 今日やった仕事を書き出し、「AIに置き換えられそうなもの」に印をつける
  2. 印をつけた仕事を1つ選び、目的・相手・状況をAIに伝えてから頼んでみる
  3. 出てきた答えに「別の案は?」「弱点は?」と1回だけ追加で質問する
  4. 最後は自分の目でチェックし、自分の言葉を足してから使う
  5. 個人のアカウントを使うなら、学習に使わせない設定になっているかを確認する

AIを使いこなせるかどうかは、センスではなく習慣です。まずは明日の仕事の一つから、AIに任せてみてください。

Webマーケター / AI活用ブロガー

新卒で福利厚生アウトソーシング企業に入社し、法人営業として1日100件以上の飛び込み営業を経験。その後LINE株式会社で代理店営業に従事し、新規事業の立ち上げノウハウを学ぶ。2020年、未経験のままフィリピンへ移住し、オンライン教育事業のWebマーケティングを一人で担当することに。広告運用・SEO・SNS運用・LP制作などを実務で習得しながら、事業をゼロから育ててきた。現在は同社の経営陣として、セールス・マーケティング・カスタマーサクセスを統括している。本ブログでは、実務で得た知見をもとに、AI活用・副業・スクール選びについて発信中。

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